キミが好きなのは俺
久しぶりに優くんの声を聞けて、なんだか嬉しかったな。
そして、今日も相変わらず、かっこよかったな。
シンプルな服をさらっと着こなしていて、身長も高いから、本当に王子さまみたい。
ちょっと前まで、3号館は古くていやだとか、
大したことない話で気持ちが沈んていたけど、
優くんとたった一言だけでもあいさつを交わせたことが嬉しくて、
幸せな気分になっていた。
「亜紀ちゃん、行くよっ。」
私は、まだボーっとしている亜紀ちゃんを引っ張って教室に入る。