キミが好きなのは俺

これから授業なことに、やっぱり少し、憂鬱な気分になる。




肩を落とし、ため息をつきながら答えた私に、




「ははっ、すごく嫌そうだな。」



それもそうか、と、私の気持ちを汲んでくれる優くん。






「優くんは?授業あるの?」



私とは逆の方向に歩いていたから、違う学部の授業でもとっているのかな。


少し気になったから聞いてみた。






「いや、俺はもう終わり。だから家に帰るところだよ。」





あ、もう終わりなんだ。午前で終わりって、羨ましいなぁ。


私も、3コマの授業、履修取消そうかな・・・。





「そっか、いいね!私ももう帰りたいなぁ…。」




帰れないって分かっているけど、嘆かせてね、ごめんね優くん。
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