キミが好きなのは俺

「どうした?そんなにびっくりして。」



「い、いや…、私も4階に住んでいるから。もうびっくりで。」



「あ、そうなんだ。」




エレベーターが到着して、優くんは何事もないかのように乗り込み、4階のボタンを押す。





いや、これもびっくりしないの?


優くんと同じマンションで、同じ階に住んでいることもびっくりだけど、

優くんが全然びっくりしていないことにもびっくりだよ。





そんなこと思いながら、私もエレベーターに乗り込む。





今、エレベーターの中は優くんと2人きりなわけで、

こんな展開全く予想していなかった。


もうなにが起こっているのかよくわからなくて、何も話しかけることができない。





ちらっと優くんの横顔を見てみても、普段と特に変わっている様子はないし。




こういうのって、びっくりしない方が普通なのかな。
< 156 / 395 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop