キミが好きなのは俺
いつもは1人で歩く道を、優くんと肩を並べながら歩く。
1人じゃなくて、誰かと一緒に歩くと楽しいな。
さわやかに吹く風が、心をいつもより軽やかにさせてくれる。
「優くんは、いつも朝ごはん何食べているの?」
優くんの生活を知ってみたくて、隣を見上げて聞いてみた。
「ご飯とみそ汁と納豆かな。たまに魚焼いたり。陽菜ちゃんは?」
うわぁ…、朝からちゃんとしたもの食べてる・・・、すごいな優くん。
「私はね・・・シリアル。いつも時間なくて、
食べれない時もあるんだけどね…あはは。」
牛乳を注いで食べられるだけのものだから
優くんとの違いになんだか恥ずかしい。
「シリアル美味いよな。俺も好き。」
こんな何でもない会話だけど、
朝はいつも眠たくて、焦ってばかりの私にとって、新鮮で、楽しい。
毎日こんな感じなら、頑張って早起きするのも悪くないかもしれない。
「今日の私…、早く起きてくれてありがとう…。」