キミが好きなのは俺
また考え出した私を見て、優くんは私の頭にぽすっと手を置き、
「あんまり深く考えなくていいよ。」
そう言ってくれたから
「うん。なんか、よく分からないから
考えるのはやめることにする!」
私は優くんの目を見つめて答えた。
優くんも、私を見て頷いてくれる。
難しいことは、よく分からないけど。
だからこそ、自然に分かる日が来るのを、待つことにしよう。
考えることをやめたら、モヤモヤしていた心がすっきりした。
「よしっ、ごめんね。授業遅れちゃうよね、ちょっと急ごっか!」
気分が晴れた私は、笑顔で優くんに声をかけると
一緒に階段を上り、次の授業の教室へ向かった。