キミが好きなのは俺
健一さんはカフェの方が似合う雰囲気だから、ファミレスと聞いて少し意外だったけど
私としては、気が張らなくて済むファミレスの方がありがたい。
「はい!ファミレス好きなので。」
「そっか。良かった。じゃあ行こうか。」
ファミレスには歩いて1分くらいで着いた。
まだ13時前ということもあって、店内は混んでいたけれど
運が良くてすぐに席に案内してもらえた。
席に着くと、健一さんはメニューを渡してくれた。
「好きな物食べていいからね。ここはおれの奢りだから。」
「えっ?そんな、大丈夫です。自分で出します!」
「こういう時は、素直に奢られておけばいいの。」
健一さんは私の目の前でニコニコしている。