キミが好きなのは俺
「今すぐ家に帰って来いって、連絡が来たんだ。
妹の入学祝いするらしくて。」
すごく困った顔をする健一さん。
おめでたいことなのに、どうしてそんな困った顔をするんだろう…。
「あ、そうなんですか!それはお祝いしてあげないとですね!
何のお祝いなんですか?」
「今年高校生になったんだ。だから、そのお祝いだよ。」
今年高校生になったということは、15歳・・・。
なんて若いの。私なんて、もうすぐ10代卒業なのに・・・。
「本当にごめんね。
今日だと知っていたら、この日にデートしなかったのに。」
あ、だから健一さんはそんなに申し訳なさそうな顔をしていたんだ。
「全然気にしないで下さい!私、とっても楽しかったです!
ちゃんと妹さんのお祝いしてあげてくださいね。」
私は笑顔でそう答える。