キミが好きなのは俺
ご飯を食べ終え、食器を片づけてから、私はすぐに荷物をもった。
「じゃあね亜紀ちゃん。今から行ってくる。」
亜紀ちゃんは荷物を整理しているみたいで、カバンの中をごそごそしていた。
「うん、行ってらっしゃい。」
顔だけを私の方に向けてくれる。
「亜紀ちゃんも3コマ頑張ってね。」
私はそう声をかけ、食堂を後にした。
正面門を出て、マンションへと足早に向かう。
早く優くんに会いたいからなのか、心配だからなのかは分からないけれど
自然と歩くスピードが速くなってしまう。
コンビニでなにか買っていこうかと悩んだけど
迷惑になるかとも思って、結局寄り道はせずにマンションに到着した。