キミが好きなのは俺
急いでお皿にレトルトのおかゆを出して、ラップをし、電子レンジに入れる。
早くご飯を食べさせてあげたいと、それだけを祈って、電子レンジが鳴るのを待った。
そして、静かな部屋に電子レンジのピーッという音が響くと
ただ温めただけのレトルトのおかゆと、お水を持って優くんのそばへと向かう。
「優くん、大丈夫?起きれるかな?」
おかゆとお水を一旦机の上に置くと、私はベッドに軽く座り
優くんの背中に手を添えて体を支えてあげながら起こし、壁に背中を持たれ掛けさせてあげる。
「熱、測り終わった?」
私がそう尋ねると、優くんは、コクンと頷き体温計を手渡してくれた。
渡してくれた体温計を確認すると…
――38.8℃――
うそ、こんなに高い熱がある・・・。
早くお薬飲ませてあげなくちゃ。
「おかゆできたから、少しだけでもいいから食べて?」
先ほどできたおかゆを持ち、スプーンですくって何度かふうふうし、優くんの口元まで運んだ。