キミが好きなのは俺
優くんはゆっくりと口を開け、おかゆを口に入れてくれた。
食べられるかな・・・。熱くないかな・・・。
いろんな不安が頭をよぎるけど、ゴクンと飲み込んでくれたのを見て、私は少し安心した。
「もう一口食べられそう?」
胃が荒れたりしないようにもう少し食べてほしいけど
無理はして食べてほしくはない。
でも、優くんはうなずいてくれたから
私はもう一度スプーンですくってふうふうし、優くんの口元まで運ぶ。
優くんはおかゆを口に含むと、それをゆっくり噛んで、辛そうに飲み込む。
壁にもたれて座っているのも辛そうだった。
私はとりあえずおかゆを机の上に置いて、お水と薬を手に取り
「これ、熱が下がるお薬、飲んで?」
優くんに渡して、飲んでもらった。
そして、お水と、薬が入っていたシートを受け取り、机の上に置いてから
もう一度優くんの背中を支えながら、ベッドに横たわらせてあげた。
優くんの体の力が抜け、ベッドが沈む。