キミが好きなのは俺
慌てて手を離し、寝ちゃう前から、寝ていて夢を見ている間も、そして今まで
ずっと手を繋いでしまっていたことに、恥ずかしさと申し訳なさを感じ、下を向いた。
「ははっ。なんなら、ずっと繋いでおく?」
少しからかった感じで笑いながら言う優くん。
「えっ?あ…ううん。とりあえず…」
あれ…嫌がるっていうより、からかう元気まであるんだ。
何て言っていいか分からず、私は体温計を取って、優くんに渡す。
なんだか私まで熱が出てきちゃったみたいに、顔が熱い。
――ピピピッ――
体温計が鳴ると、優くんは自分で表示を確認した。
「37.5℃だ。」
「まだ熱あるけど、だいぶ下がってるね。良かった!」