キミが好きなのは俺
「優くん、お水、持ってきたよ。」
お水をコップへ注ぎ、優くんに手渡す。
優くんは、やっとこちらに顔を向けてくれて、少し起き上がりコップを受け取ってくれた。
「ありがとうな。」
「ううん。あと…さ、優くん、夜ご飯どうする?
あの・・・もし良かったら…私作ろっか?」
少し緊張して声が震えたけど、もし優くんが望むなら、作ってあげたい。
きっと、今の優くんには、ご飯を作る元気まではないと思うから。
優くんはお水を一口飲むと
「…え、そんな、そこまで…いいのか?」
少しビックリした様子で、手に持ったコップの水をこぼしそうになっている。
「うん、もちろん!…優くんが嫌じゃなければ。」
優くんは少し考えた表情 になり、しばらく間を置いてから
「・・・。うん、嫌じゃない。むしろ…嬉しいよ。」
そう小さな声でつぶやいた。