キミが好きなのは俺
「陽菜ちゃんは、何でここまで してくれるの?」
「え?」
優くんは、真剣な表情で私のことを見ていた。
何でここまでするのって・・・どうしてそんなことを聞くんだろう。
そんなの決まってるのに。
優くんにとっては、私がしてることってただのお節介で、迷惑だったかもしれない。
だけど…、それでも、
「優くんに、早く元気になってもらいたいからっ。」
笑顔は、人を元気にする力があると思う。だから、私の気持ちが少しでも優くんに届けばいいなと思って、私は笑顔で答えた。
優くんの表情は、あまり変わらない。
「あ、迷惑だったら…ごめんね。でも、食器洗ったら、私帰るから!
だから、もう少しだけ、お世話させてね。」
とりあえず、食器だけは洗って帰らなきゃと思い、優くんに有無を言わせないよう
ちょっと強引に言い切った。
もし迷惑だったら、後で謝ろう。