キミが好きなのは俺
「かずさん、私、今日は早くお家に帰らなきゃいけないこと思い出したので、帰ります!」
今は21時少し前。明日は授業がないけれど
クッキーを作るなら早く帰って今日のうちに作っておきたい。
「ふ~ん。陽菜も乙女だなっ。急いでるなら、乗せていこうか?」
「いえ、走って帰るので大丈夫です!お家近いですし!」
「そうか、夜遅いから、気を付けて帰れよ~。」
ニヤニヤした顔で、手をひらひらさせながら言うかずさん。
私のこと、心配してくれてるんだか、からかっているんだか…。
「はい、お疲れさまでした!」
私はかずさんにお辞儀をして、かけ足で家へと帰った。