キミが好きなのは俺
翌日、私はお昼休みに間に合うように家を出た。
1号室の方を見てみる。
けど、扉が開く様子もない。
少しドキドキしながらエレベーターホールへ向かうも、そこには誰もおらず
少し残念な気持ちになりながらボタンを押した。
今日はどんよりとした曇り空。
雲一つなくきれいに晴れてくれていたら、もっと心も軽やかだろうに。
この空のせいで、余計に気持ちが暗くなる気がする。
私は足取りが重いまま、学校へと向かった。
ブーッ・・・ブーッ・・・
スマホが振動する。もしかして、健一さんかな?
《陽菜ちゃん?今どこにいるかな?》
《健一さん、今学校に着きました。これから食堂に向かうところです。》
返信をすると、すぐに健一さんからも返信が来る。
《覚えていてくれて良かった。
食堂入って、左側に席取ってるからね。
ゆっくりおいで。》