キミが好きなのは俺

伝えたから、どうなるかは分からない。



優くんが、私と同じ“好き”って気持ちを持ってくれているかは分からないし

伝えてしまうことで、優くんを困らせてしまうかもしれない。




だけど、あの時、何も答えることができなくて

優くんと私の間に、見えない壁ができてしまった気がした。




そんな状態でずっと居たくない、そんな状態を続けたくない。




「そっか。頑張れ。」


亜紀ちゃんも、私の目を見つめ返して、にっこり笑ってくれた。



私も、自然と笑顔になる。




「陽菜。今、陽菜すっごく可愛いよ。」



「えっ?」



「さっきまでずっと、不安そうな、今にも泣きだしそうな顔してたのに。

 なんか成長したのかな。


 前より一回りも二回りも可愛い。」




亜紀ちゃん…急にどうしたの?
< 316 / 395 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop