キミが好きなのは俺

「陽菜。」



「へ?」



「お菓子、無くなるよ?」


亜紀ちゃんはニヤッと意地悪そうに笑う。




パッとテーブルの上を見ると


私がひとり、心の中で決意を固めている間に

今日買ってきたお菓子の半分以上が無くなっていた。




「あー、亜紀ちゃん食べ過ぎっ。」



「陽菜がぼけっとしてるからでしょ。」




私が頬をむっと膨らませると、亜紀ちゃんはしれっとした顔でそう言った。





・・・まぁいっか。



今日は亜紀ちゃんのおかげで、私は自分の気持ちを知ることができた。



亜紀ちゃんに大感謝の日になった。




だから、今日は亜紀ちゃんにたくさんお菓子を食べさせてあげよう。





お菓子をパクパク食べる亜紀ちゃんを

勝手にマリア様になった気持ちで私は見つめながら






明日は優くんに会えるかな



会って気持ちを伝えたいな





そんなことを思って、私は気持ちを弾ませていた。
< 322 / 395 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop