キミが好きなのは俺
「陽菜。」
「へ?」
「お菓子、無くなるよ?」
亜紀ちゃんはニヤッと意地悪そうに笑う。
パッとテーブルの上を見ると
私がひとり、心の中で決意を固めている間に
今日買ってきたお菓子の半分以上が無くなっていた。
「あー、亜紀ちゃん食べ過ぎっ。」
「陽菜がぼけっとしてるからでしょ。」
私が頬をむっと膨らませると、亜紀ちゃんはしれっとした顔でそう言った。
・・・まぁいっか。
今日は亜紀ちゃんのおかげで、私は自分の気持ちを知ることができた。
亜紀ちゃんに大感謝の日になった。
だから、今日は亜紀ちゃんにたくさんお菓子を食べさせてあげよう。
お菓子をパクパク食べる亜紀ちゃんを
勝手にマリア様になった気持ちで私は見つめながら
明日は優くんに会えるかな
会って気持ちを伝えたいな
そんなことを思って、私は気持ちを弾ませていた。