キミが好きなのは俺
マイナスな思考ばかりが、浮かんでは消え、浮かんでは消えを繰り返す。
『陽菜の気持ちなんだから
その気持ちをどうするかも、陽菜が決めればいいんだよ。』
ふと、亜紀ちゃんの言葉が脳裏をよぎった。
今、確かに、悲しさとか、寂しさとか、苦しさとか
そういう負の感情で心がいっぱいだけど
だけど・・・
私は自分の気持ちを湯くんに伝えるって決めたんだ。
それに、実際優くんが私のことをどう思っているかは分からないし
優くんが違う席に座ったのだって、特に理由があるわけじゃないかもしれない。
勝手に悲しむのは止めよう。
・・・頑張ろう、私。
私は自分で自分のことを鼓舞し
この授業が終わったら、優くんのもとへ行って、とりあえず話しかけようと決心した。
いきなり折れそうになってしまった私の心だけど、まだ大丈夫。
頑張れる。
私は、変に考えすぎないようにするためにも、教授の話に耳を傾けた。
前を向いた私の心は、言うことをきちんと聞いてくれて
変に考えたり、緊張したり、不安になったりすることなく
私は授業を受けることができた。