キミが好きなのは俺
~♪~♬~♬~♪~
とても集中していたみたいで
気づけばチャイムが鳴り、1コマの授業が終わった。
私は急いで荷物をまとめると、席を立って、優くんのいる反対側の方へと歩き出した。
だんだん近づくにつれて、緊張していく。
とりあえず、挨拶だけでもしたい…。
泣き別れてしまった以来、優くんと話せていなくって
きっと優くんがドアノブにかけてくれていた牛乳ぷりんのお礼も、まだ言えていない。
だから、できることなら、先にお礼も言いたい。
優くんのスマホにメッセージを送ることも考えたけど
自分の気持ちを
直接、口で伝えたくて
そう思ったら、全部直接伝えたくなってしまい
結局メッセージを送るのはやめてしまった。
優くんのところまで、あと数メートル。
私が優くんの顔を見ると、優くんも私のことに気付き、目が合う。
緊張を少しでも抑えようと、深呼吸をしながら
私はゆっくりと歩みを進める。