キミが好きなのは俺
だけど、ほんの数秒見つめ合ったあと、優くんは私から目を逸らした。
その時の優くんは・・・無表情だった。
私の心が嫌な音をたてる。
優くん…。
さっきまで、決意して、前を向いていた私の心が
急に不安で押しつぶされそうに、折れそうになる。
優くんも荷物を片付け終わったみたいで
私が優くんに話しかけようと思っていることに
気付いるのか、気づいていないのかは分からないけれど
話しかけるなという、近寄りがたいオーラを放ち
そそくさと教室を出ていこうとする。
「あ…待って優くん!」
このままでじゃ
私が追いつく前に優くんが先に教室を出て行ってしまうと思い
私はいつもより大きな声で優くんを呼んだ。