キミが好きなのは俺
教室から人がいなくなるまで、あまり時間はかからなかった。
私以外に、もう誰もこの教室にはいない。
当然、優くんも。
亜紀ちゃんに…会いたい。
だけど、席を立とうとしても
足に力が入らず
立ち上がることができなかった。
今日は
優くんに気持ちを伝えるからお昼に間に合わない
と亜紀ちゃんに伝えていたから、お昼は亜紀ちゃんと別々の予定だった。
でも
結局優くんに伝えることも
そもそも優くんと話す機会さえも作ることができず
お昼休みが始まってからすでに10分経っている。
このまま一人でこの時間を過ごすのは…すごく辛いよ…。
お家に帰ることもできるけど、立てないんじゃ、それもできない。
とりあえず今、亜紀ちゃんに電話をしてみよう…。
亜紀ちゃん・・・出てくれるかな。
声だけでもいいから、聞きたい。
一人になりたくない。