キミが好きなのは俺

健一さん・・・。




多分だけど




私に気を遣って



私が早くひとりになれるように


早く帰れるように




この場を立ち去ってくれたんだと思う。





亜紀ちゃんも、健一さんも




私に深く追及することなく、そっと見守ってくれている。



私が頼れる場所を作ってくれている。






私の味方で居てくれる



すぐ近くに居てくれる




そんな存在が居るだけで、心が少しだけ強くなれる気がした。




私は再び一歩を踏み出して、自分のお家へと歩みを進めた。





歩いていると



ふと優くんのことを思い出し




悲しくなって



苦しくなって




涙が出てきそうになる。





だけどその度に



亜紀ちゃんや健一さんの優しい言葉を思い出して、心を落ち着かせた。





早くお家に帰りたい…。



眠りたい。





私はそのために、歩くスピードを速めた。
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