キミが好きなのは俺
3.動き出す心
数分すると、いつも見ている景色から、見慣れない景色へと変わる。
そして、アパートの前で車は停まった。
「今連絡いれるから、もう少し待っててな。」
かずさんはそう言うと、
運転席の扉の、少しくぼんだ所に入れていたスマホを取り出し、
私に紹介したい人・・・に電話をかけた。
「おー、今着いたぞ。
下に停めてるから。
陽菜待たせてるから、10秒で降りてこい。」
それだけ言うと、電話を切ったかずさん。
ずいぶん一方的な連絡だなぁ…。