キミが好きなのは俺
「陽菜?
こいつが健だよ。
いいやつだから、仲良くしてやってな。」
かずさんが私に話しかけてくれる。
「改めて、よろしくね、陽菜ちゃん。」
健一さんも、声をかけてくれる。
「あ、よろしくお願いします…。
健一さんっ。」
健一さんのお兄さんオーラに少し緊張してしまい、
声が上ずる。
「健・・・陽菜に怖がられてるな。ククッ…。
陽菜、そんなに怖がらなくても、
こいつめっちゃ優しいいいやつだから、
安心して大丈夫だよ。」
かずさん、なんか勘違いしてる・・・。
笑いをこらえながらそう言うかずさんに、
健一さんは少し困った顔をしていた。
「いや、別に、怖いとかじゃ・・・ないですよ。
健一さんが、大人っぽいから、
ちょっと、緊張しただけです!」