キミが好きなのは俺


「よしっ、じゃあ出発するか!」







健一さんへのからかいを終えたのか、

かずさんは、私たちに向かって声をかけた。








「今から向かうところはね、

 きれいに桜が見えるところなんだよ。


 きっと、陽菜ちゃんも気に入ってくれると思う。


 ・・・ちょっと人が多いところが残念なんだけどね。」







シートベルト締めた健一さんは、顔だけをこちらに向けて

説明してくれた。









「そうなんですね。 楽しみです!」









そう答えると、

健一さんは私に微笑んでくれて、再び前を向いた。









健一さん・・・素敵な人だなぁ。





かずさんとは、また違う良さがある。










それにしても・・・、今日は、なんか新しい出会いが多い日だなぁ。







学校では優くんと出会って、



これからお花見を見に行く車の中で、健一さんと出会って。







なんだか不思議。どういう巡り合わせなんだろうな。
< 93 / 395 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop