想い ~それぞれの気持ち~
「で、例の子は?」
零はクラスをキョロキョロしはじめる…
「……そこで友達と音楽聴いてる人」
「……」
しばらくの沈黙…
なんとか言ってくれ、零。
耐えられなくなったその時に零が声を発した。
「あの……こ?」
「そーだよ?」
零が桜をじっと見つめていた。
「ふーん…」
なのにそんなことを言うから、俺は辛いよ
もしかしたら好きになったんじゃないかって。
まぁ、本当は思いたくないけどね。
でももしそうなったら、
無理して隠す気持ちなんて…してほしくない。
「俺のクラスも来る?」
「おう!」
話題をさりげなく変えているけど零の目は……いつもと違った。
そんな気がした。