呆れるほど恋してる。
次の日。
朝から、本社に向かっていた。
広報部の中島さんと、デザイン部の高田さんとせりの三人で、三山とミーティングをしようということだった。
「朝の8時からミーティングって三山さん元気ですよね」
中島さんがあくびをしながら言う。
本社の周りにランドセルを背負った小学生たちが元気に登校していた。
セリーヌヴィーナスの会議は早くでも10時からだ。
「小学生たちが眩しいね〜」
中島さんがスターバックスのコーヒーを片手にため息をつく。
そんな様子がおかしくて、せりはクスクスと笑った。
「とりあえず、どんなコンセプトにするかはこちらで話すので川村さんは様子見で大丈夫ですから」
デザイン部の高田さんが、神妙な面持ちでせりに言う。
ご指名が入ったのはせりだが、デザイン部の名にかけてこのコラボは成功させてみせるといった様子だ。
「高田さん、昇進かかってますからね〜。お熱いことで」
中島さんがせりにこっそり耳打ちした。
「じゃあ、とりあえず先方は三人でいらっしゃるようなので、コーヒーとかその他諸々準備を始めましょうか」