クールな公爵様のゆゆしき恋情
お父様の執務室を出て、再び自分の部屋に戻りました。
いろいろな事が起こり過ぎたせいか、ソファーでゆっくりしても、温かい紅茶を飲んでも心が休まりません。
夕食を取らずにぼんやりと座っている私に、アンネが心配そうな視線を送って来ています。
ですが、気遣う余裕も有りません。
しばらくそうしていると、いつの間にか部屋を出ていたアンネが戻って来て、私の様子を伺う様にしながら言いました。
「お嬢様。あの、フェルザー公爵がお越しです。お嬢様とお話がしたいと」
その知らせに私の心臓は煩く波打ち始めました。
だってあんな事が有った後ですし、お父様からも衝撃のお話をされたばかりなのです。
あからさまに動揺する私に、アンネが気を遣ってくれたのか言いました。
「お嬢様、お断りして来ましょうか?」
「……いえ、会います。お通しして」
断りたい誘惑にかられましたが、そんな時間は有りません。
明日にはお兄様とエステルがお城に着くのです。アレクセイ様と二人で話し合う時間は取りづらくなります。
それに何時までも決断しなければ、お父様はグレーテをアレクセイ様の婚約者にしてしまうでしょう。
覚悟を決めて私はアレクセイ様をお迎えしました。
いろいろな事が起こり過ぎたせいか、ソファーでゆっくりしても、温かい紅茶を飲んでも心が休まりません。
夕食を取らずにぼんやりと座っている私に、アンネが心配そうな視線を送って来ています。
ですが、気遣う余裕も有りません。
しばらくそうしていると、いつの間にか部屋を出ていたアンネが戻って来て、私の様子を伺う様にしながら言いました。
「お嬢様。あの、フェルザー公爵がお越しです。お嬢様とお話がしたいと」
その知らせに私の心臓は煩く波打ち始めました。
だってあんな事が有った後ですし、お父様からも衝撃のお話をされたばかりなのです。
あからさまに動揺する私に、アンネが気を遣ってくれたのか言いました。
「お嬢様、お断りして来ましょうか?」
「……いえ、会います。お通しして」
断りたい誘惑にかられましたが、そんな時間は有りません。
明日にはお兄様とエステルがお城に着くのです。アレクセイ様と二人で話し合う時間は取りづらくなります。
それに何時までも決断しなければ、お父様はグレーテをアレクセイ様の婚約者にしてしまうでしょう。
覚悟を決めて私はアレクセイ様をお迎えしました。