クールな公爵様のゆゆしき恋情




私がフェルザー公爵領に移り住んでから、一週間が経ちました。


フェルザー城の北に位置する礼拝堂には、多勢の人が集まっています。

扉を開け一歩踏み出すと、着飾った人達の視線が私に集まります。

立ち並ぶ人々に囲まれた道を、お父様のエスコートで、ゆっくりと進みます。

その先で、優しく微笑みながら私を待っていてくれる、大好きな人の元へ。



私、ラウラ・アンテスは今日結婚いたします。
幼い頃からひたすら想い続けた、大好きで大切な人と。


アレクセイ様の手が、私に向かって差し出されます。
私は幸福に包まれながら、その手を取りました。





「公爵閣下の恋煩い」
〜end〜
< 167 / 196 >

この作品をシェア

pagetop