クールな公爵様のゆゆしき恋情
「この先私が良家のご子息と結婚するのは難しいですね」
王子と婚約解消した私と結婚してくれる貴族は、なかなかいないでしょう。
高位貴族になる程、経歴に傷の無い清らかな令嬢を好みます。自分を傷物なんて思っていませんが、世間の目はそういうものなのですから仕方ありません。
でも、後悔していません。
私はアレクセイ様以外との結婚なんて考えられませんし、かと言って憎まれ蔑ろにされ続ける結婚はもっと考えられません。
「分かってるのならどうして?」
エステルは悲しそうな目を向けてきます。
私の貴族令嬢としての未来を心配してくれているのでしょう。でも本人はそんなに悲観的になっていないのですよ。
「いつか私にもお互いを大切に出来るような相手が現れると信じています。エステルとお兄様みたいにね。その相手は貴族ではないかもしれないけど、でも私はきっと今より幸せになれると思うんです」
本当に楽観的な希望ですけど、なぜか大丈夫だと思えるのです。
アンテス領での新しい暮らしにはきっと幸せが待っています。
笑顔の私につられたのか、エステルも呆れた様な笑顔になりました。
「ふふ、ラウラったら……それじゃあ私が嫁いでからもアンテス領で一緒に暮らせるわね、楽しみだわ」
「そうですね。でも新婚さんの邪魔はしませんよ。私はお城ではなくてアンテス家の別宅に住む事を考えていますから」
「ええ? いいじゃない、一緒に暮らしましょうよ」
「正式にエステルが嫁いできたら、お城にも顔を出しますから」
やんわり断るとエステルが首を傾げました。
「随分決心が固いのね。でもどうしてわざわざ城を出るの?」
「やりたい事があるんです」
「何、何?」
エステルが興味津々で聞いてきます。、
「……秘密」
「ええ? どうして、教えてよ!」
エステルが頬を膨らまして詰め寄ってきます。
私達ははしゃいで笑いながらアンテス領への旅を楽しみました。
王子と婚約解消した私と結婚してくれる貴族は、なかなかいないでしょう。
高位貴族になる程、経歴に傷の無い清らかな令嬢を好みます。自分を傷物なんて思っていませんが、世間の目はそういうものなのですから仕方ありません。
でも、後悔していません。
私はアレクセイ様以外との結婚なんて考えられませんし、かと言って憎まれ蔑ろにされ続ける結婚はもっと考えられません。
「分かってるのならどうして?」
エステルは悲しそうな目を向けてきます。
私の貴族令嬢としての未来を心配してくれているのでしょう。でも本人はそんなに悲観的になっていないのですよ。
「いつか私にもお互いを大切に出来るような相手が現れると信じています。エステルとお兄様みたいにね。その相手は貴族ではないかもしれないけど、でも私はきっと今より幸せになれると思うんです」
本当に楽観的な希望ですけど、なぜか大丈夫だと思えるのです。
アンテス領での新しい暮らしにはきっと幸せが待っています。
笑顔の私につられたのか、エステルも呆れた様な笑顔になりました。
「ふふ、ラウラったら……それじゃあ私が嫁いでからもアンテス領で一緒に暮らせるわね、楽しみだわ」
「そうですね。でも新婚さんの邪魔はしませんよ。私はお城ではなくてアンテス家の別宅に住む事を考えていますから」
「ええ? いいじゃない、一緒に暮らしましょうよ」
「正式にエステルが嫁いできたら、お城にも顔を出しますから」
やんわり断るとエステルが首を傾げました。
「随分決心が固いのね。でもどうしてわざわざ城を出るの?」
「やりたい事があるんです」
「何、何?」
エステルが興味津々で聞いてきます。、
「……秘密」
「ええ? どうして、教えてよ!」
エステルが頬を膨らまして詰め寄ってきます。
私達ははしゃいで笑いながらアンテス領への旅を楽しみました。