クールな公爵様のゆゆしき恋情
部屋の中に居たのは、国王と側近が一人だけだった。
「アレクセイ殿下?」
側近が非難する様な視線を向けて来る。
取り継ぎも無く勝手に部屋に入って来た事を咎めているのは分かっているが、今の俺には時間にも精神的にも余裕がない。
側近の視線には気付かない振りをして、俺は国王に詰め寄った。
「国王陛下、今すぐお聞きしたい事があります」
「何をそんなに慌てているんだ?」
返って来た呑気な声にイライラとする。
「俺の婚約についてです!」
王侯貴族が正式に結ばれた婚約を解消するには、国王の許可がいる。
だから、ラウラの言う通り本当に婚約破棄となっているのなら、国王が知らない訳はない。
案の定、国王は驚く様子もなく頷いた。
「先程、辺境伯とラウラ姫本人から申し入れが有ってな。承諾したところだ」
何でも無いように言われ、俺はカッと頭に血を昇らせた。
「なぜ俺に一言もなく承諾したのですか⁈」
国王は今度は驚いたのか、困惑の顔になる。
少し考える様にしてから、側近に退がる様に言った。
「アレクセイ殿下?」
側近が非難する様な視線を向けて来る。
取り継ぎも無く勝手に部屋に入って来た事を咎めているのは分かっているが、今の俺には時間にも精神的にも余裕がない。
側近の視線には気付かない振りをして、俺は国王に詰め寄った。
「国王陛下、今すぐお聞きしたい事があります」
「何をそんなに慌てているんだ?」
返って来た呑気な声にイライラとする。
「俺の婚約についてです!」
王侯貴族が正式に結ばれた婚約を解消するには、国王の許可がいる。
だから、ラウラの言う通り本当に婚約破棄となっているのなら、国王が知らない訳はない。
案の定、国王は驚く様子もなく頷いた。
「先程、辺境伯とラウラ姫本人から申し入れが有ってな。承諾したところだ」
何でも無いように言われ、俺はカッと頭に血を昇らせた。
「なぜ俺に一言もなく承諾したのですか⁈」
国王は今度は驚いたのか、困惑の顔になる。
少し考える様にしてから、側近に退がる様に言った。