クールな公爵様のゆゆしき恋情
「それで相談ってなんだ?」
ついさっきまで鼻の下を伸ばしていたくせに、何事も無かったようなきりっとした顔でレオンは言った。
言いたい事はいろいろ有るが、時間が無いので用件だけ言う。
「ラウラの事だ。アンテスに戻ったのは知っているが、今どうしているのか気になっている」
俺の言葉にレオンはわけ知り顔で頷いた。
「やっぱりな。そうだと思ったぜ」
分かってるなら、初めから言え。
「ラウラなら元気にやってるぜ。毎日楽しそうにしているから心配するな」
「いや……そうじゃなくてもっと具体的な事が知りたいんだ。アンテス城に居るのは分かっているが、詳しい事は分からないからな」
「ラウラなら城には居ないぜ。別宅に住んでるからな」
何でもない事だとでも言う様にあっさり言うレオンに、俺は食ってかかった。
「どういう事だ⁈ 何で城を出てるんだよ! ……レオンお前まさか、エステルと過ごすのにラウラが邪魔だから追い出したんじゃないだろうな!」
「そんな訳有るか! ラウラを追い出したりしたら、今頃俺は親父に勘当されている。自分の意思で出て行ったんだよ。別宅でのんびり暮らしたいんだと」
「……自分の意思?」
どうしてラウラは城を出るんだ?
分からない。考えてみればここ数年ラウラと向き合って話した事なんて無かった。幼い頃は何をするにも一緒に居たのに、今はラウラがとても遠い。
何を考えているのか、分からない。
俺と居ても目を合わせない。笑顔を見せない。
どうしてこうなったんだ?
なぜラウラは変わってしまったんだ?
黙り込む俺に、それまで黙っていたエステルが言った。
ついさっきまで鼻の下を伸ばしていたくせに、何事も無かったようなきりっとした顔でレオンは言った。
言いたい事はいろいろ有るが、時間が無いので用件だけ言う。
「ラウラの事だ。アンテスに戻ったのは知っているが、今どうしているのか気になっている」
俺の言葉にレオンはわけ知り顔で頷いた。
「やっぱりな。そうだと思ったぜ」
分かってるなら、初めから言え。
「ラウラなら元気にやってるぜ。毎日楽しそうにしているから心配するな」
「いや……そうじゃなくてもっと具体的な事が知りたいんだ。アンテス城に居るのは分かっているが、詳しい事は分からないからな」
「ラウラなら城には居ないぜ。別宅に住んでるからな」
何でもない事だとでも言う様にあっさり言うレオンに、俺は食ってかかった。
「どういう事だ⁈ 何で城を出てるんだよ! ……レオンお前まさか、エステルと過ごすのにラウラが邪魔だから追い出したんじゃないだろうな!」
「そんな訳有るか! ラウラを追い出したりしたら、今頃俺は親父に勘当されている。自分の意思で出て行ったんだよ。別宅でのんびり暮らしたいんだと」
「……自分の意思?」
どうしてラウラは城を出るんだ?
分からない。考えてみればここ数年ラウラと向き合って話した事なんて無かった。幼い頃は何をするにも一緒に居たのに、今はラウラがとても遠い。
何を考えているのか、分からない。
俺と居ても目を合わせない。笑顔を見せない。
どうしてこうなったんだ?
なぜラウラは変わってしまったんだ?
黙り込む俺に、それまで黙っていたエステルが言った。