クールな公爵様のゆゆしき恋情
北の広場は商店の立ち並ぶ大通りの北の端。
少し高台に有る、芝が敷き詰められた広い土地です。
私の記憶では本当に何も無い印象だったのですが、今は小さな屋台が何軒も立ち並び、活気付き賑わっていました。
まだ朝早い時間だと言うのに、もう沢山の人が集まっています。
お魚の焼ける良い匂いが広場を漂っています。空腹を刺激されてしまった事もあり、私の視線は一つの屋台に釘付けになりました。
その屋台は私の大好きな白身魚をメインに扱っている様でした。
ムニエルや、塩焼きなどよく見かけるものの他に、私の見た事も無いようなメニューがずらりと並んでいて、とても興味を惹かれました。
つい目を離せないでいると、アレクセイ様に顔を覗き込まれました。
「ラウラはあの屋台が気になっているんだろ?」
突然の接近に驚いた私は、動揺しながら答えます。
「そう言う訳では有りません」
「ラウラの好きな魚の屋台なのにか?」
「はい」
食べ物に夢中になっていたと思われたくなくて、つい興味の無い素振りをしてしまいました。アレクセイ様は気にした様子も無く私に付いて来る様に言うとスタスタと歩いて行ってしまいます。
屋台の前に立つとアレクセイ様が当然の様に言いました。
少し高台に有る、芝が敷き詰められた広い土地です。
私の記憶では本当に何も無い印象だったのですが、今は小さな屋台が何軒も立ち並び、活気付き賑わっていました。
まだ朝早い時間だと言うのに、もう沢山の人が集まっています。
お魚の焼ける良い匂いが広場を漂っています。空腹を刺激されてしまった事もあり、私の視線は一つの屋台に釘付けになりました。
その屋台は私の大好きな白身魚をメインに扱っている様でした。
ムニエルや、塩焼きなどよく見かけるものの他に、私の見た事も無いようなメニューがずらりと並んでいて、とても興味を惹かれました。
つい目を離せないでいると、アレクセイ様に顔を覗き込まれました。
「ラウラはあの屋台が気になっているんだろ?」
突然の接近に驚いた私は、動揺しながら答えます。
「そう言う訳では有りません」
「ラウラの好きな魚の屋台なのにか?」
「はい」
食べ物に夢中になっていたと思われたくなくて、つい興味の無い素振りをしてしまいました。アレクセイ様は気にした様子も無く私に付いて来る様に言うとスタスタと歩いて行ってしまいます。
屋台の前に立つとアレクセイ様が当然の様に言いました。