好きな姿
活発じゃないし、誰かと特別群れる事が好きじゃなかったから…休み時間の友達は…大好きな詩集。
そんな私が変わったのは…彼方がいたから。
同じクラスの私達は、いつもの様に休み時間を過ごしていた。
教室の端と端で正反対の…対角線上の私達。
「―――それ!俺も好きな本だ!」
――は…っ?!
ガバッ!
驚いて顔を上げると、目の前には君の顔。
「…え…あっ…」
えぇっ!?
な、何で七瀬くんが……私…話し掛けられてる!?
パニくる頭を、一生懸命動かす。
けど、整理しきれなくて…黙りこくる私。
「――蜂野さんさ、あの…好きなヤツとかいる?」
「――……えっ?いない…いないいないっ!!」
ブンブンっと、首を思いきり振って否定する。
「――じゃあ…俺と付き…合わない?」