好きな姿



――――――……

日もすっかり落ちかけた。


『――傷んじゃった…』



よいしょと起きて、フェンスに寄りかかる。


サラリと風になびく私の髪は――…


『…茶髪、似合わないかなーぁ。』


地味な私といる、人気者の彼方。


どう考えても不釣り合いな2人に、周りからの風当たりはつらい。


だから、必死で努力した。

生まれて初のダイエット。

マスカラもアイラインも…最初はまつ毛を上げる事すらチンプンカンプン。

それだったのに――…



『距離…おこうだって…ははっ…』


ねぇ、半年前の私?


あの時から比べれば、文句言えない位に可愛くなったよね…?


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