エメラルド・エンゲージ〜罪の葉陰〜
「……!?そんなのっ、私のせいじゃない……!」
完全に逆恨みだ!
けれどアラキさんは、私の言葉など聞くつもりはないようだった。
「もういっぺんどっかで会えたら、責任取らせてやろうってずっと思ってたんだ。
俺の受けた苦痛の慰謝料、カラダで払ってもらおうってな……!」
私のよく知る人懐っこいタレ目のアラキさんは、もうそこにはいなかった。
目の前にいるのは、欲望にぎらつく瞳で私を見下ろすケダモノだ。
こんなの現実だと思いたくない……怖い……!
「いや……は、はなして!はなしてください!」
怯えて逃げようと暴れる私をアラキさんは腕一本で楽々押さえ込み、もう片手で近くに脱ぎ捨ててあったシャツを拾うと、枕元の柵に私の両手を器用に縛り付けた。
下半身にはアラキさんがまたがっていて、これじゃどうがんばっても逃げ出せない……!
絶望に震える私の胸元に、自由になった彼の手が伸びて、セーラー衿を飾っていた紺のリボンをシュルリと解いた。