エメラルド・エンゲージ〜罪の葉陰〜
我慢しなくていいんだぞ、と囁いて、アラキさんの指は完全にそこに狙いを定め、獲物をなぶるように動き始める。
(やだ……これ、なに……っ)
いくら押し込めようとしても湧き上がり続ける甘いしびれ。
それも、上半身をそうされた時よりもずっと強く、そこを中心にじわじわと波が身体を飲み込んでいくような―――。
「ふ……ンンッ……!」
未知の感覚に流されまいと耐える私に、けれどアラキさんは容赦なかった。
「ん……んあ、あ……!?」
指の動きが変わった。
その激しさと執拗さに、私はついにじっと耐えていることができなくなった。
身体が揺れて、背中がのけぞる。
刺激の強弱に合わせて抑えきれない声が漏れ、反らしたのどがひくひくと震えた。
アラキさんは汗ばむ私の身体を片手で抱きしめ、私の反応をいちいち実況するように耳に吹き込んでは、下品な笑い声をたてた。
「かわいいぜ、リイナ。……ほら、そろそろ……」
胸元に吸いつく唇が、逃げ場のない私に追い打ちをかける。
「……っ!あ……!」