エメラルド・エンゲージ〜罪の葉陰〜

男から無理矢理与えられる溶けるような熱さに支配され、私のものじゃないみたいに言うことを聞かない私の身体。

その奥の方から、大きな波が私めがけて襲いかかって来る……!


「ひ……やだ、やだこわい、ア……!…!」


逃げようともがいてシーツを蹴って、でも無駄で……。


強烈な波に飲み込まれ、私はアラキさんの腕の中で、なす術もなく背をしならせてガクガクと身体を震わせた。


「アア……!!は……はぁ……はぁ……っ」


ガクン、と力が抜ける。

頭の中が真っ白になって、何も考えられない……。

アラキさんが上機嫌で耳元で何か言ったけれど、まるで頭に入ってこなかった。

カラダも気持ちももう限界だった。

この途方もない脱力感に身を任せて、意識を手放してしまえたら……。

そうぼんやりと思いながらまぶたを下ろしかけて―――けれどアラキさんは、それを許してくれなかった。


「……っ!?や……!もうやだ……っ!」

「せっかくノッてきたんだからいっぺんだけじゃ楽しくねえだろ。それとも次は道具でも使うか?」

「やだ……!ひ、あ……助けて……!」

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