溺愛〜ラビリンス〜

そして急いで資料室に向かう。


資料室は校舎の端の方に有り、人気がなく寂しい所にある。

資料室のドアを開けると既にあつくんが居た。


「遅くなってごめんなさい。」


あつくんに謝りながら、中に入った。


「僕も今来た所だから気にしないで。」


あつくんは笑顔でそう言ってくれたのでホッとする。よかったぁ…


「じゃ、始めようか?」


あつくんが奥で資料を手に取りながら言う。


「う、うん」


返事をして奥へと進みしゃがみ込んで資料を手に取って、作業を開始した。






1時間近く作業をしていたと思う。


「柚ちゃん疲れたでしょ?」


あつくんが聞いてきた。

「大丈夫だよ」


「はい」


あつくんがペットボトルを差し出した。私の好きなミルクティだ。


「ありがとう!」


お礼を言って受け取り一口飲む。ハァー私、喉渇いてたんだ…ゴクゴクとミルクティを飲んだ。美味しかった…
さぁもう一頑張りしよう!と立ち上がろうとすると…えっ?!立てない!どうしたの?






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