溺愛〜ラビリンス〜
機嫌直ったかな?翔兄ぃの様子をじっと見ていると
「柚、うまいよ。」
美しすぎる顔が卵焼きを食べながら穏やかに微笑んだ。
翔兄ぃ、女の子にその微笑みはハード過ぎます…
「そ、そう?よかった。今日のおかずは、翔兄ぃの好きなものばかりだものね。」
ちょっと噛んでしまったけど、ニコリと微笑んでいると
「サンキュ。」
と言いながら私の頭を撫でてくれた。
子供扱い…もう!と思いつつも誉められて嬉しい。
「明日も期待していて」
と言うと
「あぁ。期待してる。」
とやさしく微笑んでくれた。
「ハァ。みんないる事忘れてませんか?イチャイチャするなら家に帰ってからして。」
ずっとパソコンをいじっていて無言だった情報担当の幹部、秋津凌(あきつりょう)くんがこちらを見ながら呆れた様に言うと、またパソコンを操作し始める。
周りの状況を見て居たたまれない…
渉くん達幹部はクスクスとおかしそうにこちらを見ながら笑い、下の子達は驚いた顔や顔を赤くしながらこちらを見ている。