溺愛〜ラビリンス〜


私は真っ赤な顔になっていると思う。


「凌くん。イチャイチャなんてしてないよ…」


うつむきながら言えば、


「今のをイチャイチャと言わないなら、どういうのをイチャイチャと言うのかな?」


「ブッ。アーッハッハ…苦しい…ハァーッハッハッ…イチャイチャって…うん、そうだね。」


渉くんが大笑いしてる…そんなに笑わなくても…


「ヒーッ。アーッハッハおもしれぇ。」


とやはり大笑いする爽くん。


「プーッ。」


と吹き出す健人くん。


その様子を見てオロオロしながら、顔を青くしてる下の子達。


「お前ら柚をからかうのやめろ。」


不機嫌全開の低い声で幹部四人をにらむ翔兄ぃ。

下の子達は更に青くなってしまった。


「翔真マジになるなよ。柚ちゃんごめんね。」


渉くんが重くなった空気を変えようとしていた。


「翔兄ぃ下の子達が怖がってるよ。イチャイチャなんてしてしてないのにみんな勘違いしただけなんだから、もういいよ。」


「「「「えっ!?」」」」


みんなの声が重なる。

何をみんな驚いているんだろう?首を傾げていると


「柚、みんな勘違いしたなんて思ってない。」


と翔兄ぃが言った。





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