溺愛〜ラビリンス〜
「…分かった…今は協力して早くユズ姫を見つけるべきだ。分かった事はそっちにも流す。その代わり鷹宮は一度俺達に預けて欲しい。」
凌が了承し条件を出した。
「…分かった…大輝、行くぞ。」
坂本はそう言うと側近を連れ部屋を後にした。
坂本達が出て行って静まり返る部屋。
今この部屋には俺と凌と鷹宮だけだ。
「おい!お前自分が何したのか分かってんのかよ!」
俺は鷹宮に怒りをぶつけた。
「僕は欲しいものを手に入れただけだ。」
悪びれる様子もない鷹宮。
「ふざけんな!好きだったんだろう??好きな女傷つけてどうすんだよ!」
鷹宮の左頬を殴った。
「お前には翔真の前で事情説明をしてもらう。翔真はユズ姫を捜しているからその後でだが…」
凌が言えば鷹宮は黙ったままだ。
「…」
「逃げるなよ!」
俺は鷹宮を睨みつけた。
「…分かった…」
鷹宮が返事をすると凌は
「取りあえず今日は俺達が話しを聞く。悪いがうちの倉庫に来てもらう。 」
と言って鷹宮を外へと促した。