溺愛〜ラビリンス〜


俺達は鷹宮を連れ外に出た。外には特攻隊のメンバーが待機していた。


俺は乗って来たバイクで凌は車に鷹宮と一緒に乗った。






倉庫に着くと下の奴等に お疲れと声をかけ解散させた。時間は既に10時を過ぎていた。



俺達は幹部室に向かった。部屋に入ると俺と凌はいつもの定位置に、鷹宮は入口に近いソファに座らせた。


「さて…どうしてこんな事になったのかな?さっき坂本のせいだと言っていたけど…」


凌が落ち着いた声音で聞き、鷹宮の顔が歪む。


「何があった?」


「…悠斗がパーティーの日……柚ちゃんに告白をした…そして…柚ちゃんに…キスをした…僕は二人をただ見ているしかできなかった…二人が去って行くのを見ながらこのままで終わるのは嫌だと思った…どうしても悠斗に…いやキングにだって柚ちゃんを渡したくない。だから…だから…僕は…」


そっか…坂本が告ったのが引き金になったのか… でもやった事は許されない。


まぁ…坂本もユズ姫に手を出した事になるんだろうが、泣かせたか泣かせてないか、傷つけたか傷つけてないかその差は大きい。





< 129 / 671 >

この作品をシェア

pagetop