溺愛〜ラビリンス〜
「えっ!?」
今度は私が驚きの声をあげる。
周りを見れば翔兄ぃが言った事を肯定する様な空気が流れている。
そうなんだ。でもイチャイチャしてないのにどうして?
私は理解不能になり、首を傾げたまま固まってしまった。
「柚、大丈夫だ。」
翔兄ぃが私の今考えている事を理解しているのか私を安心させようとしてくれる。
「柚は分からなくていい。」
翔兄ぃは微笑みながら、私に優しく話しかけてくれる。
その微笑みを見ていたら分からなくてもいいかな…と思えてきた。
「うん。」
と答えていた。
「そろそろ昼休み終わるよ。」
渉くんがこの話しを終わらせようと話しを変えた。
「大変。翔兄ぃ、早く食べよ。」
あわてて残りのお弁当を食べた。
お弁当を食べ終えて教室ヘ帰る準備をしていると
「柚、帰り迎えに行く。今日は倉庫に来い。」
翔兄ぃが話しかけてきた。
「うん。」
と答えて屋上を後にした。