溺愛〜ラビリンス〜

少しして遥がチームの人を引き連れて迎えに来た。


「有希!」


「遥…」


遥は私を見てホッとした顔をすると、柚ちゃんに視線を移した。


「柚姫ちゃん久しぶり。」


「こんにちは…久しぶりです。」


遥が声をかけると柚ちゃんも遠慮がちに挨拶する。


「遥、柚ちゃんの事お願い!」


私は再度、柚ちゃんの事を遥に頼んだ。


「分かった…取りあえず此処じゃ目立つから移動しよう。」


遥は笑顔を浮かべ場所を変えるよう促す。遥の様子から多分柚ちゃんの事を助けてくれると思ってホッとする。

私達はファミレスを後にして王龍の倉庫に向かった 。






倉庫に着くと、幹部室に通された私と柚ちゃんはソファーに座り遥に質問された。


「柚姫ちゃん何があったのかな?」


遥が聞くと柚ちゃんの肩がビクッと揺れた。

男の遥にレイプされた事を話すなんてかわいそうだ。


「遥…」


私が柚ちゃんへの質問を止め様とすると、遥が真剣な表情を私に向けた。


「有希、ブラックホークスの姫を匿うって事がどう言う事か分かっているのか?向こうからしたら姫を拉致したって思っても仕方ないんだぞ?その結果、全面戦争になる事だってあり得る…」





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