溺愛〜ラビリンス〜

「ごめんなさい。私が悪いの!だから遥くんを責めないで!お願い…」


私は泣きながら必死で、何とかこれ以上みんなが揉めない様にと謝った。


「柚ちゃんいくら言葉で言っても納得できないよ?本当に都築が悪くないなら、柚ちゃんはS県に居るべきじゃない…分かるね?」


渉くんに言われ私は頷いた。もう私が帰るより他に戦争を止める方法はないと思う。正直帰りたくないけど、これ以上有希や遥くんそして王龍に迷惑をかける訳にはいかない。私の我が儘はここまでだ…


翔兄ぃに手を引かれ店の出口へと向かう。
仕方ないけど、でも戸惑いはやはりある。でも翔兄ぃは私に気遣い優しく接してくれる。

もう諦めよう…こんなに心配してくれる優しい人をこれ以上困らせられない。

振り返って遥くんと有希に謝ると、翔兄ぃと一緒にファミレスを出た。





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