溺愛〜ラビリンス〜

コイツ… キングである翔真にケンカ売ってんのか?翔真に睨まれても動じないし…大した奴だ…
白王子と呼ばれるだけはあるな…


「キングにケンカ売ってる訳?」


凌がそう言うと白王子は表情を変え、真面目な顔をする。


「柚ちゃんを望むなら僕にとってキングは越えなきゃならない山だから…」


「ふざけんな!」


健人が怒鳴りながら前に進み白王子に掴みかかる。


「健人止めろ。」


翔真が止めに入ると健人が不満そうに突っかかる。


「何でだよ!」


翔真は冷静な声で


「コイツとは俺が話しをつける。」


と言うとその言葉を聞いて健人は引き下がる。
まぁ、ここは翔真に任せるしかないだろう。


「おい…お前、俺を越える気でいるのか?」


「…そのつもりだ…」


白王子が答えると翔真は

「フッ…」


小馬鹿にしたように鼻で笑った。


「俺も舐められたもんだな…簡単に越えられると思われてんだからな…」


その白王子を見下した様子に何となく翔真の意図が分かった。




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