溺愛〜ラビリンス〜

鈴原 健人 side


「鷹宮…お前何か勘違いしてないか?何で俺を越えなきゃなんねぇんだ?」


「あなたが柚ちゃんのお兄さんだからでしょう?」


勝ち誇った様に言う白王子にムカつく。


「はぁ?お前勘違いしてないか?俺と柚は兄妹じゃねぇ…」


だが翔真の爆弾に俺達はそんな事も忘れ驚いて声をあげた。


「「「ハッ?」」」


どういう事だよ?兄妹じゃなかったのか?チラリと見ると渉は知ってたみたいで全然驚いてない…


動揺して怒鳴る白王子に翔真が今度は勝ち誇った顔をする。


「嘘じゃねぇ…俺と柚はいとこだ。残念だったな?……そういう事だ…お前に柚を渡す事はないからムダな努力はよせ。」


翔真の言葉にキレた白王子は翔真に殴りかかるが 軽くかわし、逆に白王子の頬を殴る。


白王子の腹を数回殴り妖艶な笑みを浮かべる翔真は恐ろしいオーラを放っていた。


「俺から柚を奪おうとするなら殺す!」


そう宣言し横たわる白王子の脇腹に蹴りを入れた。


「ウゥッ…」


呻く白王子を見下して、俺達に指示を出す。

黒王子の所に白王子を送り届けるように言われ頷く。




< 176 / 671 >

この作品をシェア

pagetop