溺愛〜ラビリンス〜
「淳稀…翔真を舐めすぎだ…アイツがそんな事で柚の傍から離れたりするようなタマか?」
「…」
「良いか?お前は俺が告白したってだけで柚にあんな事をした。翔真にはブレがねぇんだよ…分かるか?柚を一生守ってくって覚悟がアイツにはある。だから柚に何があってもアイツが傍を離れたり、柚を好きでいる事を止めるなんて事はないんだよ…」
俺の言葉に淳稀は悔しそうに唇を噛みしめた。
「お前…どうする気だ?柚と今までの様にやっていけないだろ?」
俺の言葉に淳稀の顔が途端に歪む。
「どうすれば良いんだろう…」
不安そうな淳稀の言葉に俺は頭に血が昇った。
「ふざけんな!」
立ち上がり淳稀の胸ぐらを掴んで顔面を殴りつけた。
「お前よりも柚の方がもっとどうして良いか分かんないんだよ!」
「ウッ…」
「柚が翔真達からも逃げ出さなきゃならなかった気持ちが分かるか?翔真に見つかった時の気持ちを考えたか?俺は柚の気持ちを思うと辛い…」
淳稀の顔が歪む。
「柚は俺達や…あれだけ大事にされてる翔真の前からも消え様としていたんだぞ?そこまで追い詰めたって事を忘れんな!」