溺愛〜ラビリンス〜
お前…簡単に言うなよ? 俺の気持ち言って柚が戸惑ったり、俺の事白い目で見て引かれて今までの関係が変わったらどうすんだよ?
「…柚、俺の大事なものは昔から変わらない。」
俺の言葉を聞き急に顔をしかめる柚…
「翔兄ぃ?」
「あ?」
「そんな昔から大事な物があったの?」
柚の突拍子のない質問に言おうとしていた言葉を飲み込む。
「柚?」
俺がどうして良いか分からず柚の顔を見ていると頬っぺたを膨らませている。
「何で今まで教えてくれなかったの!」
何故か怒っている柚に俺は戸惑ってしまう。
「柚…どうした?」
「翔兄ぃは私にずーっと隠し事してたんだね?」
「…いやそういう訳じゃ…」
しどろもどろの俺に渉が面白そうに口を挟む。
「柚ちゃん、翔真が隠し事してたのが嫌だった?」
「渉くん…だってずーっと隠してたんだよ?小さい頃から一緒にいたのに…」
柚はむくれながら渉と話している。むくれた顔も可愛いな…
「そうだよねー悪いお兄ちゃんだね。」